
うねりとは、波動、すなわち値動きのことです。株の値動きには、一定の周期があります。
うねり取りとは、値動きの周期性を利用して株価の上げ下げで利益を得る手法です。
上げ相場で買いポジションを持ち続けたり、下げ相場で空売りのポジションを持ち続けることを「波乗りする」と言います。
うねり取りには、世間一般の常識からすると独特な波の乗り方があります。その波の乗り方が、うねり取りのやり方というわけです。
うねり取りに必要な相場技術は下記の5つです。
- 銘柄の選び方
- 相場観測
- 分割売買
- 建玉法
- 区切り
それぞれ解説していきましょう。
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動画と記事を両方見ていただくことで、うねり取りのやり方について、誤解を減らし、より深く学ぶことができます。
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銘柄の選び方
売買銘柄は、自分に合ったものを選びます。
株の売買は、個人で行うことなので”自分にあったもの”のような抽象的表現になってしまいます。
ただ、これでは分かりづらいと思いますので下記のことを意識するといいですよ。
- きれいに動いている
- きちんと上げ下げしている
- 周期が分かりやすい(後で解説)
- 多くの人が取引している
- 仕手株・2部・新興株・テーマ株・人気化した銘柄を避ける
- 相性が良さそう
このあたりを意識して選んだ銘柄であれば、挑戦する価値があります。
選んだ銘柄は、誰かに答え合わせしてもらう必要はありません。なぜなら、売買は個人で行うものだからです。
相場観測
うねり取りの相場観測とは、値動きを感じとることです。
値動きを感じとるというのは、「そろそろ下げ止まりそう」とか「今回の押しは浅そう」といった感覚的なものです。
これを変動感覚と言います。
うねり取りは、変動感覚を元に分割で建玉していく手法です。
変動感覚は、日々の場帖を付けることとグラフを手書きすることで養われます。
場帖は、日々の終値をノートに書き留めること。
今日は、「何円上がった」とか「下がった」を感じ取りながら書き留めます。
そのとき、法則を見出そうとしたり、上げ下げを予測しようとしてはいけません。
あくまで感覚を養うのが目的だからです。
一方、手書きのグラフは、トレンドと波動・リズム、周期を見るために作成します。
パソコンのチャートは、縮尺が一定にならず、細かい動きは拡大して見なければならないデメリットがあります。
このような見え方は、感覚を狂わすのです。
株には、三月(みつき)またがり六十日という3ヵ月変動の周期があります。
変動感覚を元に、周期を利用しながら、次に述べる分割売買で取引していくわけですね。
分割売買
うねり取りには、一発必中の思想がありません。
株価が上がるか下がるかは、どの時点においても1/2なので、当てようとすることに優位性がないと考えるからです。
場帖をつけたり手書きグラフで培った変動感覚で、そろそろかなって感じ取ったところを分割でエントリーしていきます。
分割のはじめは、試し玉から入ります。
試し玉とは、値動きを眺めていたときの感覚が正しいか最小単位でエントリーして確かめることです。
試し玉を入れた後、値動きの感じが違えば損切りすることになります。
最小単位でエントリーしているので、損が小さいメリットがあるんですね。
試し玉が成功したら、不等分割で平均取得単価が有利になるように本玉を仕掛けていきます。
本玉とは、本体のポジションを意味し、あらかじめ決めておいた資金を投入することです。
建玉法
建玉法は、値動きを見ながら有利な位置でポジションを持ち、波に乗ろうとするうねり取りの技術です。
投資の世界では、ポジションを持つことを「玉(ぎょく)を建てる」と言います。そして、現在のポジションを建玉と呼びます。
うねり取りは、分割売買をしますが、分割で玉を建てる方法が建玉法です。
建玉法には、ナンピン・乗せ・ツナギの3つの技術があります。
ナンピンと乗せは、基本的に片張りで行います。
片張りとは、買いポジションか売りポジションのどちらか一方のみで玉を建てることです。
一方、ツナギは本玉のポジション維持・ドテン・リスクヘッジのどれかを目的とし、反対玉を持ってポジションコントロールすることです。
区切りをつける
”区切りをつける”とは、相場を休むことです。
休むことが技術というのは、変だと思いますが、とても大事なことです。
相場は、私たちの心を乱すようにできています。
勝った時は、慢心になり、負けたときは悲観的になります。
慢心や悲観の心が残れば、次の相場に影響を及ぼします。だから、そういった心を静めてから、次の相場に臨まなければなりません。
相場は、人を惹きつける魅力があるので、休みを入れるのは意外と難しいもの。
だから、区切りの技術を身に付けて、意識的に休むようにしなければならないのです。
うねり取りが上手くなる方法
うねり取りが上手くなる方法は、正しい技術を知り、正しいやり方で練習することです。
正しい技術とは、うねり取りの型のようなものです。
例えば、不等分割の仕方とかナンピン・乗せ・ツナギの具体的なやり方がそれにあたります。
しかし、型だけ覚えても実践で安定的に利益を得られるようにはなりません。
正しい方法で練習しなければならないからです。
一発必中の当てもの的売買法は、確率1/2を超えられないので、いつまで経っても技術の上達はありません。
一方、うねり取りは、練習することで技術が上達し、どんどん上手になっていくのです。
技術が上達する理由は、ポジションの増減・エントリーとイグジットの分割をすることに優位性があるからです。
うねり取りの正しい技術・正しい練習方法は、下記の記事で体系化しましたのでご参考いただければと思います。
Ⅰ.概要 うねり取りとは、(戦略的)分割売買により平均取得単価を有利にしながら株価のうねり(波動)に波乗りして利益を得る方法です。 【図1】 図の数字は、空売りと買いのポジションを表していて、1-0であれば空売り1、買い0というポジションとなります。 1というのは、自分の資金で行ううねり取りの最小ポジションを表し、一番初めは、100株にするといいでしょう。 つまり、1-0は、空売り100株、買い0株というポジションになります。 上達してきたら徐々に1単位を100株から200株、400株と増やしていくのが基本です。 うねり取りの上級者になると、つなぎを入れて連続でう