
この記事は、下記の人へ向けた内容となっています。
- トレンドラインの正確な引き方が知りたい
- たくさんトレンドラインが引けちゃうのでどうすればいいのか分からない
記事を読むことでトレンドラインの引き方とトレードでの明確な考え方が分かってすっきりします。
トレンドラインの基本的な引き方は特に難しくありません。
しかし、人によって色々な引き方が考えられると思います。
それは、この記事でトレンドラインの本質を学ぶことで解決できますので、最後までお付き合いいただければと思います。
正しい引き方
トレンドラインの引き方は非常に簡単で、トレンドに合わせて最安値(上昇)か最高値を起点にして戻り高値か押し安値同士のラインをつなげるだけです。
起点↓(下降トレンドは逆です)

下記は、押し安値の定義です(戻り高値は全くの逆と考えてください)。

通常の安値や高値でなく、押し安値や戻り高値に合わせる理由は、トレンドは、直近の安値や高値を更新することで確認できるからです(ダウ理論)。
これは、株式投資でもFXやCFD、仮想通貨のチャートのどれでもやり方は同じですよ。
では、実際にトレンドラインを引いてみますね。
具体例(上昇トレンド)

上昇トレンドは、上値と安値を切り上げながら右肩上がりに推移する特徴がありましたね。
よくわからない人は、下記の記事をご参考ください。
関連記事:【すぐ分かる】上昇トレンドの見分け方【株式投資・FX】
上昇トレンドのトレンドラインは、押し安値同士を結びます。
上のチャートは、移動平均線の並びだけを見ても分かるように、パーフェクトオーダーの形で、比較的長い上昇トレンドを形成しました。
実は、この上昇トレンドは、3つの波動が組み合わさったものです。
波動の区切りは、トレンドラインが引けなくなる押し安値が出現した場合です(水色の水平線の下の押し安値は茶色のトレンドラインが引けなくなるポイントです)。
茶色のトレンドラインは、水色の水平線の下の安値より浅い安値同士を結んだ小波動のトレンドを示します。
そして、起点から水色の線の下の安値を結んだのが、中波動のトレンドライン(最後の水色の押し安値は繋がりませんでしたが、これは中波動の勢いが増したことを表します)です。
最後に紫のトレンドラインは、大波動を想定したトレンドラインです。
波が大きくなるほど、ちょっとしたズレが生じてくる特徴がありますので、なるべく多くのローソク足の端が交わるように引くのがコツですよ。
このチャートは、住友金属鉱山の2017/5/15~2017/9/29のものなので復習してみるといいですよ。
下降トレンドの引き方

下降トレンドは、上昇トレンドの逆で、戻り高値を直線で結んでつないだ線がトレンドラインとなります。
線の色の意味は、先ほどの上昇トレンドと同じです。
上昇トレンドと同様、何パターンか引けますので、自分でも同じように引けるか試してみるといいですよ。
この下降トレンドの小波動である茶色のトレンドラインが長いことに気づいたかもしれませんが、これは、かなり下落の勢いが強いことを表します。
先ほどの上昇トレンドの小波動が1ヶ月~1か月半上昇したのに対して、この長い小波動は、3ヵ月一気に下がったのです。
こういうところで買いエントリーは、絶対にしてはいけないことが分かりますね。
ちなみに、画面右側は、この後も大きな下落になっていましたよ。
このチャートは、東邦HDの2010/4/26~2010/11/5のものなので復習してみてください。
終値かローソク足の高値・安値か?(実体orひげ)
実際にトレンドラインを引いてみると分かるのですが、引き始めや終わりの位置は、ローソク足の実体(終値を結んだラインチャートの高値・安値)かひげ(ローソク足の中の期間中の最高値・最安値)のどちらにすればいいかです。
実際に、先ほど紹介した私が引いたトレンドラインもひげであったり、実体を基準にしたりしています。
元々、トレンドラインは、海外から輸入された技術でローソク足は日本の技術です。
海外では、ローソク足が使われていなかったので、終値ベースでトレンドラインが引かれていました。
しかし、今日二つの技術は、世界基準となっているので両方とも使われていることが多いのです。
先人たちの検証の結果、ローソク足のヒゲでも機能することが分かっています(私も検証しましたが同じ結論でした)。
そういうわけで、トレンドラインを引く際になるべく多くのローソク足に重なるように引けばいいのです(先ほどの下降トレンドのチャートの引き方の画像を確認)。
サポートされる数が多いほど、堅牢で信頼性の高いトレンドラインと言えますよ。
オーバーシュートを考慮する
最後に、1日から数日だけ、トレンドラインからはみ出てしまう場合があるときの引き方です。

トレンドラインを引くコツは、多くサポートされている戻り高値や押し安値を優先させることです。
上図のように、飛び出した部分は、オーバーシュートと呼び、短期的に過熱しすぎ、または悲観しすぎだったことを読み取ることができますよ。
現在進行形の場合、オーバーシュートは、分からないのですが、投資やトレードしようとする前の期間の動きを正確に認識することができます。
以上、トレンドラインの引き方の解説でした。
この記事を読んだ方は、下記の記事も参考になると思いますので、ご参考いただければ嬉しいです。
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