
この記事は、下記の疑問や悩みを持つ個人投資家向けに書きました。
- 酒田罫線法の出会い線の意味を知りたい
- 出会い線の実践的な使い方を教えてほしい
記事を読むことで、出会い線の基本的な意味から実践的な使い方や見方が分かります。
出会い線に注意してチャートの動きを注視していくと、転換の兆しについて敏感に感じ取ることができるようになります。
私も出会い線を習得していくうちに、トレンド転換の雰囲気を感じ取ることができるようになりました。
そういった実践的な経験と検証に基づいて記事を書いているのでご参考いただければと思います。
ちょっと注意があって、出会い線は、行き違い線と似ているのですが、間違えると逆の意味になります。
ローソク足の本質について理解していれば間違うことはないのですが、習いたての人は不安かもしれませんね。
行き違い線については、「【ローソク足】行き違い線の実践的な使い方【株式投資】」という記事で基本的な形と意味、そして実践的な使い方について書きましたので、そちらもご参考いただければと思います。
出会い線の形と基本的な意味

出会い線は、2本のローソク足の終値がほとんど重なるように出現した形です。
覚え方は、2本の終値同士が向き合った(出会った)形なので簡単でしょう。
ただし、陽線から陰線と陰線から陽線の2種類がありますので、そこだけ注意しなければなりません。
もし、迷ったら2本のローソク足の値動きを考えて1本のローソク足にして考えればいいですよ。
陽線⇒陰線と繋がる出会い線の場合

2つ合わせると陽線の上ヒゲと同じ形になります。
ただし、1本でできたローソク足より1本多く日柄をかけてできたローソク足の方が信頼できます(出来高もその分多くなるので)。
よって、上ヒゲ陽線の意味が少し強化されたものと理解すると上手くいきます。
形が上ヒゲ陽線なら、上昇後に出現した場合は、少し警戒がいりますね。
そして、2本でできた出会い線は、”少しの警戒”から”警戒”くらいのレベルで受け止めるといいでしょう。
陰線⇒陽線と繋がる出会い線の場合

2本合わせた値動きを分解して1本の形で表してみると下ヒゲ陰線と同じ形になります。
陽線から陰線につながる出会い線と同じように、2本の方が1本より信頼度が高いです。
陰線の下ヒゲは、下落局面なら、少し買いが入ってきたかな?という受け止め方なので、そろより少し強気なイメージです。
実践的な使い方
出会い線は、上ヒゲ陽線より弱く、下ヒゲ陰線より強い線だからといって、即転換を疑うのは、あまり良い考えとは言えません。
両方とも、やや強い逆方向への圧力があったことが感じ取れますが、即転換するかどうかは、波動の大きさやトレンドの向きにもよるので形だけで判断するのはよくないからです。
とくに、大きな波動では、買いが入ってきたかな?売りがでてきたかな?程度にとどめておくべきで、即転換だから買いや売りと考えてしまうと失敗する確率が高くなりますよ。
例えば、大波動の下げで出会い線出現で底だと判断するのは危険すぎます。

なぜなら、上のチャートのように一旦は下げ止まってますが、さらに下落してく場合が多いからです。
もし買いを入れるなら、短期売買を前提に、トレンドに逆らっているのを自覚して、周りの雰囲気を確かめながら、少しだけ恐る恐る試し玉としてエントリーした方がいいですよ。
逆に言うと、トレンド方向でその形がでたら狙ってみるのはありです。
例えば、トレンド方向から逆行して少し下がったところで(下がり方にもよるのだが)出現したらトレンド方向に再転換するのではないかと疑ってもいいでしょう。
もちろん、その逆もしかりで、トレンド方向から逆行して少し上げてきたところで出現したら再転換するのではないかと疑うことができます。
これは、私の得意パターンでもあるのですが、チャートでも例を出しておきますのでイメージを掴んでいただければと思います。

大きな下落の後、反発してきて200MAにぶつかると同時に出会い線を形成しています。
こういった下降トレンドの戻りのような大きな流れに反発した後の中波動は、転換しやすいですよ。
なお、下側の陽線や上側の陰線が長い方が信頼できるのようなことを言っている人もいますが、結局は環境と合わさったときに信頼性を増すので、私の経験と検証から言うと、そんなに効果はありません。
ここまでの話を理解していただいて、自分で検証してみると実践でかなり役に立つと思いますよ。
なお、酒田罫線法を起源とするローソク足の基本的な動きや形は、その本質について理解していないと実践ではほとんど活かすことができないでしょう。
残念ながら、マイナスに作用することも多々あります。
ローソク足の本質と正当な酒田罫線法、そしてその弱点をカバーした売買法については、私のnoteで公開していますので参考にしていただければと思います。
購入者様へお知らせ 2020/11/4に、より実践で役立つと思うポイントを3項目追加+1項目更新しました。更新状況は、目次の日付で確認できますので、空いた時間に学習を進めていただけたらと思います。 -------本文はここからです------- 多くのトレーダーが日々解析に励むローソク足。 型をしっかり覚えたのに、実践で役に立っているような、いないような・・・そんなモヤっとしたものになってないだろうか? 何事も基礎が大事ですが、基本の教えについて本質を理解していなければ、実践で活かすことはできません。 むしろ、ローソク足の強弱で心が乱されるので、折れ線グラフにした方がいい