ローソク足の並び黒と赤の解説

この記事は、下記の人へ向けた内容となっています。

こんな悩みを解決

  • 酒田五法の並び黒と赤の基本を知りたい
  • 具体的な使い方が分からない
  • 出現した時の投資家心理を知りたい

私の分析の結果、並び黒と赤は、出現場所によって本命とフェイクに分かれる特徴がありました。

本命が出現する場所が大体同じだということが分かったので、記事を読むことで実際に並び黒や赤が出現した時にエントリーするかどうかの判断ができるようになります。

実際に私が行っているトレードでは、ローソク足が重要な指標の一つということもあり、日々研究しているので濃い内容をお話しできると思ってます。

記事を読む前提条件として、株価の流れについて知っておいた方が理解しやすいので、株式投資をこれから始める予定の方は下記の記事から読むことがおすすめです。

基本と応用、実戦でのエントリー箇所

では、並び赤と黒の基本の形と投資家心理、エントリーポイントについて解説していきますね。

並び赤

ローソク足の並び赤の基本形

並び赤は、上昇初期と成熟期に出現しやすい形ですが、調子よく上昇してきたところ、窓を開けて上放れた後、2日連続で並んだ陽線がでた状態を言います。

上放れた陽線の2本目は、前日の終値より低い位置で寄り付いたのですが、引けは、前日の陽線と同じか超えるくらいまで上昇して大陽線をつけていることから、上放れた後の利益確定で押した売りを圧倒するほどの買い圧力があったと見ることができます。

しかし、だいぶ上がってきた後だと本格的な利益確定が始まってきたかもしれないとも読めるので、その後の動きに注意していきたいところです。

並び赤のエントリーポイント

私の分析の結果、上昇局面での並び赤は、①②で出現しやすいのですが、もみ合いを抜けて上昇を始めた①の場面では、本命である可能性がありエッジが高いので、順張りでのエントリーもしやすいと思います。

逆に、②では、先ほどお話しした本格的な利益確定の序章となりやすいので警戒が必要です。

私の場合は、①くらいでエントリーしていたなら、②の局面での並び赤出現でとりあえずポジションをキープか一部利確して、その後の様子を見ていきます。

そして、新規エントリーは、控えますね。

下の図は、①でもみ合いを抜けた後に並び赤が出現したエントリーポイントの例です。

チャートで表した並び赤のエントリーポイント例(買い)

この場合、もみ合いを上抜けした時点で、打診買いをしていますが(それより下で買っていた場合は上乗せ)、並び赤成立とゴールデンクロス完成で2本の陰線をキープします(200MAの上で動いているので少し強気に)。

そのあと、2陰線を抜ける上げ三法のような形で買いの追加をして上昇を取っていきます(最後の抱き陽線あたりでイグジストできたらスイングトレードとしては最高ですね)。

逆に、下図のような成熟した後に並び赤が出現した先ほどの②のポイントでは、その後、株価が弱っていきやすいのと少し下がると、そこが天井かもといった恐怖と戦う必要があります。

チャートで表した並び赤のエントリーの悪い例

損切りポイントを決めて他の指標も合わせたメンタルの完成した投資家の人なら良いのですが、普通の人だとその後の株価の弱りでびくびくしてしまうでしょう。

先ほども言いましたが、私の場合は、こういうシーンではエントリーを見送り、玉を持っていたら、その後の弱りに注意を払っていきますね。

並び黒

ローソク足の並び黒の基本

並び黒は、並び赤とは逆に下げた後、下放れて寄り付き陰線が2本出現した形を表します。

窓を開けて下げたことで、多くの投資家が買い玉を手放しはじめたことに気づきポジションを持っている投資家たちに恐怖が走ります。

下げてきたのだから上がると思っていたが、翌日も寄り付きでは上げたものの大きな陰線をつけました。

この形が出ると大きな下落に向かう場合があるので要注意です(逆に空売りはエントリーのチャンス)。

並び黒のエントリーポイント
(③は、並び赤のフェイクがたまにでるのでフェイクに引っかからないように注意してくださいね)

実戦的には、①の一服あたりで、もう一段安になる場合に出現しやすいですね。

これは、結構あって空売りの順張りのシグナルに使えるんですね。

チャートを使った並び黒のエントリーポイントの解説

並び黒の1本目だけだと、紫の安値で小波動のW底のような形で跳ね返す可能性もあるのでエントリーに勇気がいります。

ところが、並び黒のエッジを知っていれば、2本目の陰線で空売りの順張りエントリー(もしくは空売りの乗せ)の決め手としやすいのです。

大波動の下落初期の並び黒でエントリーした場合

並び黒のおすすめエントリーポイントが①な理由は、大波動での上昇後の下落初期の場合(NYダウや特に事件がない時)、下落トレンドに入ったと判断してない投資家たちの買いが集まりやすいので、並び黒出現後も抵抗される場合が多く、すんなり落ちてくれないからです(100%ではないです)。

それが上のチャートですね。

並び黒のエントリー失敗例

しかし、①を狙おうとして、あまり下の方で売ってしまうと(②の場面)、セリングクライマックスである底で空売りしてしまう危険があります。

セリングクライマックスも大きく下放れてはらみ線のような形で戻してくることがありますからね。

これを防ぐには、アノマリーの日柄と移動平均線による需給のバランス、他の指標によって判断していく必要があるのです。

なお、酒田罫線法を起源とするローソク足の基本的な動きや形は、その本質について理解していないと実践ではほとんど活かすことができないでしょう。

残念ながら、マイナスに作用することも多々あります。

ローソク足の本質と正当な酒田罫線法、そしてその弱点をカバーした売買法については、私のnoteで公開していますので参考にしていただければと思います。