
この記事は、下記の人へ向けた内容となっています。
- 抱き線(いだきせんと読みます)の種類を覚えたい
- 抱き線で天井と底の見極めに不安がある
- 抱き線でエントリーしても勝てない
記事を読むことで、抱き線の形を覚えて類似の形にも対応できるようになります。
結果、天井と底の見極めに必要な能力を身につけることができるので勝率がアップするでしょう。
実際に私が行っているトレードでは、ローソク足が重要な指標の一つということもあり、日々研究しているので濃い内容をお話しできると思ってます。
抱き線の基本
抱き線は、天井と底で出現する酒田五法の型です。
形は2種類しかありませんが、天井か底で出現すると一旦逆行する可能性があるので、役割が反対になります。
抱き陽線(底で出現・上昇兆し)

株価が下がってきたが、場中に何か材料が入ってきたのか前日の陰線を大きな陽線で包むように立てた時。
出現頻度は、最後の抱き陰線と比べて高いが結果として下落トレンド初期だった場合は、再度下落の危険があるので注意が必要です。

私も25日線を割った直後の動きは、再上昇かフェイクで下落するのか分かりづらいところなので気を付けるようにしています。
最後の抱き陰線(底で出現・上昇兆し)

最後の抱き陰線は、前日の小陽線を大きな陰線で包み込んだ型です。
しばらく下落が続いたところ、久しぶりに立てた小陽線は、投資家の打診買いが入ったと推測できます。
次の日には、大きな陰線をつけて絶望的に思えるのですが、寄り付きは高い位置で始まっていて、期待の買いが入ったと推測できるのです。
二つを合わせて考えると、そろそろ下げ止まってきたかなとあたりをつける判断ができるんですね。
ただ、実戦的には出現しそうで出現しない型です。
私は、最後の抱き陰線が出るときは4本から6本くらいローソク足が並んで上がっていくパターンが多いと分析しています。

下げてきて当日陰線だとエントリーをためらう投資家がいてもおかしくないので、迷うようにローソク足が陰陽と横並びになって上がっていくことが多いです。
下げてきてローソク足の小さなレンジを作ったら最後の抱き陰線が出現していないかチェックする癖をつけておくといいかもしれませんね。
抱き陰線(天井で出現・そろそろ下落か?)

抱き陰線は下の最後の抱き陽線と比べて天井で出現しやすい型です。
理由は、底で現れやすい抱き陽線と最後の抱き陰線との関係と同じ(考え方を逆にして)と考えていいでしょう。
但し大きなトレンドの天井圏は、値動きが激しいので一発で下がらないことが多いです。

一旦の押しにはなりやすいですが、移動平均線で需要と供給のバランスを測りつつ自分の手法に合わせて手仕舞いかヘッジを入れるのか判断するといいかなと思います。
また、天井圏というと大相場をイメージしやすいのですが、中程度の波動のトップにも出現しやすい型なので空売りの目安にしています。
最後の抱き陽線 (天井で出現・そろそろ下落か?)

最後の抱き陽線は、最後の抱き陰線と同じで、中々現れにくい型ですが、大きく上昇した後で出現すれば、天井を示唆している可能性があるので警戒しましょう。
また、単独出現で下落というより、数日もみ合って下がることが多いようです。

理由として考えられるのは、相場は過熱気味なのに、まだ価格を吊り上げようとする勢力とそろそろ利益確定したい投資家との激しい戦いが想定されるので、もみ合いとなるのでしょうね。
覚え方
抱き線は、似たような形である”はらみ線”ともごっちゃになりやすく少し覚えづらいかもしれません。
ここでは、少し覚え方をメモとして残しておきましょう。
- 左側が小さいローソク足
- 左右色が違う(陽線か陰線)
- 底と天井で陰線と陽線が全く逆の意味となる
- 形は最後の抱き陰線=抱き陰線
- 形は最後の抱き陽線=抱き陽線

基本は、底から転換するんだから抱き陽線(陽線が上昇を暗示)、天井で転換するんだから抱き陰線(陰線が下落を暗示)と覚える。
”最後の”と付いたら上昇(最後の上昇)なら陽線が右、下落(最後の下落)なら陰線が右と考えると覚えやすい。
抱き線と似た形であるはらみ線は、基本的に抱き線の左右が逆になったもので、右側が小さいローソク足です。
短いローソク足は、コマだけでなく十字線との組み合わせも有効です。
下落後・上昇後で長いローソク足と短いローソク足の横並びが出たら、とりあえず怪しいと思って確認する癖をつけておくと見落とさないようになりますよ。
実戦での使い方は?
実戦では、抱き線がでたからといって即天井や底と判断するには心許ないでしょう。
私の場合は、大相場なら3月またがり60日といったアノマリーと組み合わせたり、陰線新安値や陽線新高値8本を使って天底を測っています。
大相場の場合は、日足での陰線新安値や陽線新高値が効かないので、週足や月足をと組み合わせるようにしていますね。
自分的には、底値からのもみ合い相場でしっかりと波動をつけた下落の抱き線やはらみ線を見抜くのは得意で、順張りでも初動を抑えることができるので重宝しています。
なお、酒田罫線法を起源とするローソク足の基本的な動きや形は、その本質について理解していないと実践ではほとんど活かすことができないでしょう。
残念ながら、マイナスに作用することも多々あります。
ローソク足の本質と正当な酒田罫線法、そしてその弱点をカバーした売買法については、私のnoteで公開していますので参考にしていただければと思います。
購入者様へお知らせ 2020/11/4に、より実践で役立つと思うポイントを3項目追加+1項目更新しました。更新状況は、目次の日付で確認できますので、空いた時間に学習を進めていただけたらと思います。 -------本文はここからです------- 多くのトレーダーが日々解析に励むローソク足。 型をしっかり覚えたのに、実践で役に立っているような、いないような・・・そんなモヤっとしたものになってないだろうか? 何事も基礎が大事ですが、基本の教えについて本質を理解していなければ、実践で活かすことはできません。 むしろ、ローソク足の強弱で心が乱されるので、折れ線グラフにした方がいい
有意義なブログいつも楽しく拝見しております。
さて、6584ですが、底値圏での小陽線→抱き陰線に当てはまると見ております。
トモカズ様の見立てはいかがでしょうか?
上昇転換の場合、どのあたりまで上昇するか?はたまた見当違いか?
時間軸なども含め是非ともトモカズ様の意見を聞いてみたいです。
よろしくお願いします。
ま さんへ
こんにちは、いつもご拝読いただきありがとうございます^^
先に結論を申しますと、私の場合、2/14の大陰線を抱き陰線に当てはまらないと読みます。
テクニカルではそろそろ上げそうだったのが2/13に公表された下げ配当の影響を受けた大陰線かなと思います(朝上げたのは謎ですが)
どちらかというと、私なら1月末あたりで陽線3本+陰の陽はらみあたりでいったん下げ止まるかもなと見ていきます。
そこまでは、まだ下げていましたからね。
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もし、上昇転換するなら、1203円、1442円、1531円を目標にします(テクニカル判断だけなら)。
このあたりは、過去の戻り高値なので、強力なレジスタンスとなると読みます。
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蛇足ですが現在の状況の私の読み方です↓
まず、10月末からのバブル崩壊の形は、コロプラやバブル崩壊後のビットコインと似ていて、こういうときは、ダラダラ下がり続けることが
多いので嫌な雰囲気です。
現在は、質問者さんと同じように一旦の下げ止まりと読んでいます。
ただし、完全な底値圏かどうかは分からないかなと思います。
日柄的にはそろそろかなと思いますが。
しかし、フィボナッチリトレースメントで61.8%+1000円の節目を割ってくるともう一段階の下げを疑います。
ただし、その下に200MAもあるので、疑似ブレイクアウトの可能性も考える必要があります。
したがって、空売りもやりにくい場面です。
転換したかもと読める位置
一度1097円を超えて上昇した後、1203円あたりで下げてその下げが浅かった場合、転換を疑います。
買いも売りも警戒が必要な場面だと思うので、建玉の操作以外のトレーディングは時期尚早かなと思います。
ただし、投資には絶対はないので次営業日以降、注意深く観察していった方がいいかなと思います。
以上、長々と失礼しました。