ローソク足の逆襲線の解説

この記事は、下記の人へ向けた内容となっています。

こんな悩みを解決

  • 逆襲線の基本的な形と意味を知りたい
  • エントリーするが上手く行くときと行かない時がある
  • 逆襲線の投資家心理と行動が知りたい

記事を読むと逆襲線の本質が理解できるので、優位性の高いエントリーポイントで短期的な小反発を狙えるようになります。

また、だましが多い箇所でエントリーする癖がなくなるので、フェイクに引っかからないようになります。

実際に私が行っているトレードでは、ローソク足が重要な指標の一つということもあり、日々研究しているので濃い内容をお話しできると思ってます。

基本

ローソク足の逆襲線の基本形

逆襲線の基本形は、株価が下げてきたところ突如窓を開けて下げたが、大陽線で引けた形でそのあとは、小さな反発があるとされています。

この大きな窓開け後の大陽線は、突如投資家の心理を揺さぶるようなニュースが入ってきて多くの投資家が株を手放したが、実際たいしたことではなかったので、大陽線となり次の日からやや反発するといった説明がなされています。

恐らく株式投資の初心者(FXの場合は土日を除いて日足が連動しているので窓が開きづらくほとんど見られない)は、この解説だけでエントリーを考えると利益になったり損をしたりの繰り返しになると思います。

なぜなら、”株価が下げてきたところ”というところが曲者で、どこで株価が下げてきたところ逆襲線が出現したら小反発しやすのか?というエッジが分からないからです。

それを理解できるようになるため、ここからの実戦編では優位性の高い逆襲線の位置を解説していきますね。

精度の高い実戦での使い方

私の分析した結果、逆襲線が成功しやすいパターンと失敗する場合が多いパターンが分かりました(結構自信ありで私もこのパターンで出現したら買いエントリーします)。

成功しやすい場面

逆襲線が成功しやすい場面は、上昇トレンド中で出現した場合です。

酒田五法の解説では、下げてきたところ逆襲線の出現で小反発と書いてあるので、イメージとしては、下落トレンドを想像してしまいがちですが、100年分くらいチャート解析していくと成功しやすい場面は、上昇トレンド中ということが分かりました。

逆襲線が成功しやすい場面は、実際のチャートを見てもらえると理解が進むと思います。

逆襲線の成功チャート例1

全体が上昇トレンドの中、一旦下げてきたところ、窓を開けて大陽線が出現しました。

そのあと、小反発して下落に向かっているのですが、逆襲線でエントリーすればこの小反発で利益を得ることができますね。

この上昇トレンドですが、ポイントは、逆襲線出現より以前で上昇トレンドであれば良いです。

なぜなら、多く人がまだ下落トレンドへ転換したことが完全に分からない状態なら、即売りが増加することが少なく、むしろ押し目買いを狙ってくる投資家が多いと推測できるからです。

逆襲線の成功チャート例2

上昇トレンドとはいえ、逆襲線では相対的にかなりの売りが出たと推測できるし、原因となった悪材料への疑念が投資家の心から払拭できない場合も多いので、深追いは禁物です(危なくなったらすぐ撤退のつもりでエントリーする)。

ちなみに、上のチャートでは、下げてきて逆襲線ではなく、即窓を開けて大陽線が出現していますが、全体が上昇トレンドならこういう線もエントリーの対象に私は考えています。

日足チャートと言えども週足や月足と比べるとノイズが入ってくるので、本質を理解できていればエントリー可能だと思います。

最後にギリギリ成功するチャート例です。

逆襲線の成功チャート例3

かなり激しく落ちた逆襲線ですが、逆襲線出現より左側は、上昇トレンドでした。

こういった下落トレンドへの転換まじかでの出現でも、まだ下落トレンドと判断できない投資家がたくさんいることから小反発が期待できます。

利確の場所を間違えると下落トレンドへ突入してしまうので注意が必要ですが。

失敗しやすい場面

ローソク足の分析では、成功しやすい場面だけでなく失敗しやすい場面が分かれば、それをハズしてエントリーすることでエッジが高まります。

結果、逆襲線は、下落トレンドだと失敗しやすかったのでチャート例を出しながら解説していきますね。

逆襲線の失敗チャート例1

上のチャートでは、下落トレンド中に逆襲線が出現したが小反発をせずにそのまま下落していったパターンです。

形的には、むしろ上昇トレンド中に出現した時より、きれいな逆襲線が完成しているのでエントリーしがちですが、不発に終わってしまうことが非常に多かったですね。

しかも、トレンドラインをかすめているので、ひょっとしたら底かもっていう甘い誘惑に駆られてエントリーしてしまうかもしれません。

しかし、私の考えは、少しの上昇でも待ってましたと言わんばかりに強い戻り売りや今まで損をしていた投資家のちょっとでも戻したところで損切りしようという行動が新規買いを寄せ付けないと分析しています。

逆襲線の失敗チャート例2

このチャートは、チャートより左側でかなり下落してきた後、しばらく反発して、ふたたび下落しはじめたところ(並び黒出現)、悪い決算内容があり下落した(良くても下がる場合も多々あるがその後上昇する場合もある)ところ下ヒゲ陽線で一見逆襲線より良さそうな感じで出現したチャートです。

しかも前の安値で並んで下ヒゲ陽線なのでエントリーした人も多いことでしょう。

ところがそのあと、下落していってしまいますね。

つまり、下落トレンドでは、逆襲線の出現より全体の売り圧力の強さと何らかの悪材料によるマイナスイメージ(ニュースを見なくても窓開けで確認できる)で小反発しない可能性が高いのでエントリーは避けたほうが良いというのが私の結論です。

逆襲線は、トレンドから大きく乖離した時に発生しやすく短期的な投機筋に乗って買いエントリーすることで利益が得られる可能性が高まる並びかなあと思います。

ちなみに、株式投資を始めたばかりでトレンドについて理解できてない人は、『【株価先読み】値動きの仕組みを完全理解【勝率アップ】』という記事を読むと理解が深まると思います。

なお、酒田罫線法を起源とするローソク足の基本的な動きや形は、その本質について理解していないと実践ではほとんど活かすことができないでしょう。

残念ながら、マイナスに作用することも多々あります。

ローソク足の本質と正当な酒田罫線法、そしてその弱点をカバーした売買法については、私のnoteで公開していますので参考にしていただければと思います。