
このページは、 下記の人へ向けた内容となっています。
- これから株式投資を始めるにあたって必要な基礎知識を学びたい人
- 知ってれば損しなかった!(初期の売買ミスなど)なんて失敗をしたくない人
- 具体的にお金を使って株の取引ができるまでの知識が欲しい人
最後まで読むことで、儲かる儲からないは別として、取引ミスや勘違いなどで損せずに、実際に取引できるレベルの知識を得ることができます。
ちなみに私がはじめて取引した時は、簡単だと思ってたのですが、意外と分からないことが多かったので過去の自分が知っておきたかった情報を書きました。
この記事を書いている私は、2015年から実際に相場でお金を張って取引し続けているので、信頼ある情報を発信できると思います。
このページの内容は、初心者でも分かりやすいように、日本株の取引を前提としてお話ししています。
もう一つ前提として『【株式投資の仕組みを完全理解】初心者が儲けるために始めること』で書いた株式投資の世界の概要を理解していることとします。
まだ、読んでいない人は、そちらから先に読むと理解が深まりますよ。
取引できる時間
意外と思いますが、はじめに戸惑ったのは、取引できる時間です。
日本株の取引時間(証券取引所が稼働してる時間)は、平日の9:00~15:00で、お昼休憩が11:30~12:30です。
取引時間内であれば、条件があえば、リアルタイムで約定します(成行き・指値の注文の仕方次第でタイミングが変わりますが、これは後で解説しますね)。
約定とはやくじょうと読み、売買が成立することです。
みずほフィナンシャルグループを500株、成行きで注文したら平均単価189円で約定した。
こんな感じで使います。
取引時間外の場合は、売買の予約をしたことになり、次の取引開始時間と同時に順番に約定されていきます。
平日の月曜日の朝、会社へ行く前の7:30に住友金属鉱山を200株成行きで注文しておいたら、取引開始時間の9:00に約定した。
最後に、平日の取引が終わった後(大引けといいます)2時間くらい(証券会社によって前後あり)は、証券会社の方で、手数料の更新作業などをしているため注文できません。
また、土日や朝方などに証券会社がメンテナンス作業を行っている場合は、ログインできないので注文できない場合があります。
メンテナンス時間は、証券会社によりますが、マイページでお知らせがくるし、完全時間外に行うことが多いので、個人的には全く気になりません。
ここまでの内容を知っておけば、取引時間については、ばっちりでしょう。
株式投資できる曜日
株式投資ができる曜日は、証券取引所のカレンダーと同じです。
月曜日から金曜日までの平日で、土日祝日は動いていません。
1989年の1月までは、土曜日も隔週で動いていた(もっと前は完全に土曜日も営業)ので、過去のチャート分析するときのために頭の片隅にいれておくといいですよ(昔は土曜日も営業だったんだなあくらいでいいです)。
ちなみに土日前に手仕舞う(持っていた株を清算すること)手法の場合、金曜日が祝日だと手仕舞えないので、ちょっと重要なんですね。
どうでもいいことですが、私の場合は、よしっ月曜日だ!と思ってチャートを見たら動いてなくて、あー今日は祝日なんだあって気づくことがよくありました(普通にお勤めの方ならそんなことにはならないので大丈夫だと思いますが)。
後、大納会(1年の最後の日)や大発会(1年の始まりの日)など株価に癖がでる場合が多いので、日にちを確認しておくといいですよ(カレンダーを確認すると意外にもお盆休みがないんですね)。
証券取引所の休業日のカレンダーは、以下のページで確認できます。
銘柄の選び方
取り引きできる株式銘柄は、証券取引所の上場している企業です。
- 東証一部(超優良企業)
- 東証二部(優良企業)
- マザーズ(新興企業)
- ジャスダック(新興企業)
この中から選べばいいのですが、選び方は投資スタンスによって変わります。
例えば、リスクは高くなるが、将来大化けする可能性を見込んで、マザーズやジャスダックに上場する銘柄を選んだり、超優良企業が割安になっているから購入するなど色々あります。
簡単に言えば、利益が出そうな銘柄を選べばいいのですが、利益の出そうな銘柄を教えてくれる人はいないでしょう。
それが分かるなら自分で投資しているからです。
自分の投資スタンスを確立すれば、おのずと銘柄の選び方も決まってきます。
基礎編で投資スタンスの話は少し早いので、ここでは、やってはいけない銘柄の選び方を基礎知識として覚えておきましょう。
このような銘柄選びはしてはいけない
人生、ビジネス、投資に関わらず成功者の話は、その人の環境や能力、時代背景に依存することが多く、再現性のない場合がほとんどです。
だから、いくら過去に成功した投資家の話であっても推奨銘柄を信じてはいけません。
特に、出来高(取引量)の少ない銘柄を推奨してくる影響力のある成功者っぽい人の話は絶対に聞いてはいけません。
なぜなら、あらかじめ成功者っぽい人が購入しておいた株式の銘柄をセミナーなどで推奨すると、みんなが買うので値上がりします。
値上がったところで自分が一番に売り抜けて儲けるという手法を取ってる人もいるからです。
後から買った人は、暴落リスクを負うわけですね。
記憶に新しい事件で、株式投資ではありませんが、仮想通貨を推奨しておいて、自分だけが利益を出していたユーチューバーがいませんでしたか?
ビジネスでも投資でも人が儲かるという話は、その話をしている人が儲かる話であることが多いと思います(何度も経験しました)。証券アナリストの推奨銘柄で選ばない
証券アナリストは、株式投資などの動きに関するレポートを作成して、それを発表することで利益を得ている人たちです。
証券アナリストの試験は、かなり難しく膨大な知識量が必要です。
しかし、相場は、試験で出た内容通りに動きません。
投資家の心理と経済実態が必ずしも一致しないし、ズレがあるからです。
毎日証券関係のニュースを見ていれば分かるのですが、上がったら上がった材料を見つけてくる、下がったら下がった材料を見つけてくるのが非常にうまいです。
株式相場の予想と言えば、当たるも八卦当たらぬも八卦といったところでしょう。平気で断言するので、外れた時に恥ずかしくて道を歩けないんじゃないか?といつも思います。
彼らが発表する推奨銘柄について、なんの責任もないし、実際に相場でお金を張ってないので、確率は半々(個人的には以下だと思う)ということでしょう。
サイコロを振って、偶数で買い、奇数で空売りの方がよっぽど確率が高いのではないでしょうか?
未来のことは誰にも分からない(仮説を立てているだけ)のです。
例えば、投資の神様と呼ばれるウォーレンバフェットや投資で大富豪になったジムロジャーズ、ジョージソロスでもね。
一時期だけ成功した人の話を信じない
私の周りでいたのが、どこどこの社長がアベノミクス相場でものすごく儲けたので、その人の話を聞きに行こうとの誘いでした。
本屋に売ってる現役の相場師で再現性のある手法を提供している方とたまたま儲かったっぽい近所の社長、どちらから学ぶべきでしょうか?株の勉強を始めて、半年くらいの私でもすぐに理解できました。
一時期の上手い相場に乗って儲かった人(時代の人)の言うことは、たまたま上手くいっただけの可能性が大きいので、信用してはなりません。
株式投資の銘柄の選び方は、再現性がある手法を学び、自分のメンタルにあう方法へ進化させれば、選び方で迷うことが無くなります。
迷うというより、探す感じになりますね。今はまだ理解できないかもしれませんが、頭の片隅にでも置いておくと将来役に立ちますよ。
チャートの見方
銘柄を選んでチャートを見るのか、チャートを見て銘柄を選ぶのか、売買手法によって変わりますが、チャートを読めなければ始まりませんので解説していきますね(難しく思えるかもしませんが慣れれば簡単ですよ)。
まずチャートとは、株価の動きを表すグラフみたいなものです。

チャートを見慣れてない人なら、パッと見た感じ訳が分かりませんよね?私も初めはそうでしたから気持ちがよく分かります。
慣れてくると、今株価がどのあたりにあって、どういった需給で動いているのかパッと見ただけで分かるようになりますよ。
では、順番にお話ししていきますね。
縦軸と横軸
まずチャートの縦軸は、株価(1株あたりの値段)を表します。

上の21000という数字は、21,000円を表し、下の20000という数字は20,000円を意味します。
このチャートは、1,000円単位で表していますが、100円単位、500円単位など自由に設定できるので、細かく見たい場合は設定変更します。
次は、横軸です。

横軸の18/11は、2018年11月という意味で、19/01というのは、2019年1月という意味です。
これはなんとなく分かるのではないでしょうか?
ローソク足
ろーそくあしと読みます。

ローソク足には、5分足・1時間足・日足(ひあし)・週足(しゅうあし)・月足(つきあし)などがありますが、日足の場合は、1日1本という単位で、週足なら1週間で1本という意味になります。
これを詳しく理解するためには、ローソク足の種類と意味を理解する必要があるので、解説していきますね。
陽線

陽線は、朝の取引開始の値段(始値:はじめね)より、高い値段で取引が終了(終値:おわりね)した場合に表すローソク足の線です。
ざっくりいうと本日(日足の場合)は、買い方が優勢でしたという意味です。
図にある最高値(さいたかね)は、1日の内で最も取引価格が高かった値段、最安値(さいやすね)は、1日のうちに最も安かった値段を表します。
上ヒゲと下ヒゲは、最高値と最安値の間をつなぐ線(日中はその線の中の価格帯でも動いていた)と軽く見ておきましょう。
陰線

陰線は、始値より終値が低い価格の場合を表す線です。
最安値・最高値・上ヒゲ・下ヒゲは、陽線と同じ意味なので、陰線は、始値と終値の関係が陽線と逆だと覚えてましょう。
日足の場合なら、今日の取引は、売りが優勢でした!という意味になります。
陽線・陰線の色は、使っているグラフによって変わるので、慣れないうちは、どちらが陽線か陰線か迷うと思います。
そういうときは、右上がりの上昇に多いのが陽線、右下がりの下降に多いのが陰線といった風に見て判断するといいですよ。
私もはじめは迷ったのですが、慣れればすぐに分かるようになりました。
テクニカル指標について
チャートの中には、ローソク足以外にも、たくさんの線がありますね。

これらは、移動平均線やボリンジャーバンドと呼ばれるテクニカル指標です。
テクニカル指標とは、株価の需要と供給のバランスをチャートから導き出して、エントリー(購入場所など)の目安とする目印のようなものです。テクニカル指標は、10種類以上ありますが、全部覚えて極める必要はありません。
結局、目安なので、どの指標を使っても似たような結果となると思っています。
だから、自分と一番相性の良いものを利用するといいと思います。
私の場合は、シンプルイズベストという考えから、移動平均線(5,25,75,200)とボリンジャーバンド2σ(シグマ)、終値を結んだ線を利用していますので、それらの簡単な意味を解説していきますね(使い方はまた今度)。
移動平均線
移動平均線は、MA(Moving average)とも表されるのですが、ある期間の価格の総計を期間で割った数値をつなげた線です。
5日間の株価が1日目100円⇒2日目110円⇒3日目132円⇒4日目128円⇒5日目138円の5日目の移動平均値は、(100+110+132+128+138)÷5=121.6(円)となり点が打たれます。
同じように6日目も過去5日間の平均を5で割った数値を出し、線を結んだのが5日移動平均線となります。
この計算方法は、全く覚えなくていいのですが、目安として5日線は、短期的な需要と供給のバランスを25日線は中期、75日線は長期、200日線は超長期の需要の供給のバランスが分かると覚えておきましょう。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、ジョン・ボリンジャーって言う人が統計学を使って編み出した指標なのですが、移動平均線との距離感を表すのに便利で1σ(シグマ)、2σ、3σを使うのが一般的です。
統計的には、終値の動きが 1σ以内で収まる確率が68.3%、2σが99.5%、3σ が99.7%以内に収まります。
注意点
テクニカル指標は、あくまで目安なので、きっちりこうだから買いなどという判断をするのは危険です。
相場の世界では、アマチュアほど理論にこだわり、プロほど感覚的な売買も取り入れます。私もアマチュア的な考え方だった時は、一向に利益を上げることができませんでした。
実際の取引の仕方について
最後に実際に株を買ったり売ったりするときに迷ったことをまとめておきました。

1,2回取引すれば大体覚えるのですが、私の場合、色々と迷ったので知っておいた方がいいでしょう。
ちなみに、取引は証券口座を開いて、証券会社のマイページかアプリ、または証券会社が提供しているシステムチャートにログインして始めます。
売買単位

売買の最小単位は、100株です。
1株220円の株なら22,000円。
1株3450円の株なら345,000円が最低限必要な金額です。
前までは、最小単位が1,000株の会社も交じってたのですが、2018年10月から一律100株になったので銘柄選びの幅が広がりました。
どのような方法で株式取引をするか?
株式の買い方には、現物取引と信用取引があります。

サクッと解説しますね。
現物取引
これは、自分の口座に入っているお金で株を買います。
現物って名前が、いまいち分かりにくいかもしれませんが、 普通に電子マネーで物を買うような感覚だと思ってもらえればいいですよ。
信用取引
信用取引には、信用売り(空売り)と信用買いがあります。
信用買いは、証券口座にあるお金を証拠金(買った株式価格の30%を口座内で維持する必要がある)として、証券会社からお金を借りて株式を購入する買い方です。
信用買いは、返済期限を6ヵ月(制度信用)か無制限(一般信用)か選べるのですが、無制限の方が利息が高くなります。
利息は、購入手数料と別でかかります。
信用売りは、借りた株式を売ることです(貸株という株式を貸して利息をもらうことができる制度があるので、そこから株を借りる)。
こちらも、証拠金として空売りした株式価格の30%を口座内で維持する必要があります。
空売りは、6ヶ月以内に決済して返却する必要があります(基本的に制度信用が多いのでこういうもんだと思ってもらえるといい)。
手数料のほかに貸株料という利息を持っていた期間に応じて払う必要があります。
信用取引は、証拠金や空売りが理解しづらいと思いますが、まずは疑問を持たずここに書いてあることを覚えておきましょう。
何度もでてくるので、段々と覚えてきます。
注文の仕方
買いたい銘柄と買う方法が決まったら買い注文を出せばいいのですが、買い方が成行き注文と指値注文があります。

指値注文とは
指値注文とは、具体的に450円になったら買います!といった形で注文します。
450円以下で売る人がいない限り、売買は成立しません。
例えば、株価が458円⇒455円と下がってきたので、450円で指値を入れたとします。
そのあと、株価が452円まで下がり458円⇒461円と反転していったら売買は成立しません。
また、450円になっても先に注文を出していた人がいれば、その人が優先的に売買成立します。
450円以下になり、自分の番が回ってきたら晴れて売買が成立するのです。
成行き注文
成行き(なりゆき)注文は、いくらでもいいので買いたいって時に出す注文の仕方です。
成行き注文は、指値注文に優先されて売買が成立します。
心配なのが、成行き注文を出したらめちゃくちゃ高い値段で売買成立するのではないか?ということだと思いますが、今取引が成立する一番有利な値段で売買が成立するので、そんなに高く成立することは今のところないですね。
出来高(1日20~50万以上)が多い銘柄なら、450円で成行き注文をだしたら、451円か452円くらいで成立することが多いです。
私が初めて取引した時は、この情報がなかったので、本当にドキドキしました。
決済の仕方
現物で保有している株式を決済するときは、決済する株式数を指定して売り注文を出し、空売りや信用買いの株式を決済するときは、信用返済をします。

決済注文の出し方も、注文した時と同じように指値か成行きを選択して決済します。
以上で、株式投資の売買取引の基礎知識のお話しは終わりです。
ここまでの内容を理解すれば、なんとか株式を売買するところまではいけるでしょう。
次は、チャート分析の方法と思っていたのですが、先に株の値動きを知ってもらったほうが理解が深まると思うので、そちらから解説していきますね。