株価下落時の対処法

この記事は、下記の悩みを持つ個人投資家向けに書きました。

こんな悩みを解決

  • 株を買ったら暴落に巻き込まれて泡を食っている
  • 保有株が暴落した時の対処法を教えてほしい
  • あらかじめ暴落への対策はないか知りたい

株式投資で暴落に巻き込まれた時の対処法は、慣れればそんなに難しくありません。

記事を読むことで、株式投資で暴落に巻き込まれた時の対処法が分かります。

私は、何度も暴落に巻き込まれた経験があり、きちんと対処することによって利益を確保してきましたので、その経験を元に記事を書きました。

実績公開(4か月ごと)

【実績】2019年9月から12月までの株式投資の収益公開(過去は2015年から公開してます)

WEBに載っている記事をいくつか拝見しましたが、具体性に欠けていて、本当に株式投資で利益を出している人が書いているのか疑問があったので、しっかりとノウハウをまとめますね。

長期投資と短期売買では対処法が違う

あなたが長期投資で株を買っているのなら、多少の暴落でビクビクしてはいけません。

長期投資で株を手放すときは、その株を買った根拠が消えた時であるべきだからです。

例えば、その企業の成長性が危ぶまれる重大な材料が見つかったときなどです。

特に、景況感や地政学リスク、機関投資家の利益確定など企業の経済活動となんら関係ない暴落で反応すべきではないのです。

なぜなら、企業が右肩上がりに業績が伸びていても、下の図のように、実際の株価が過熱しすぎると暴落、もしくは大幅下落は起きるのです。

株価の動きと企業の成長曲線

もしあなたが、このような暴落でビクビクしてしまうのなら、長期投資には向いていません。

なぜなら、数か月の値動きで一喜一憂してしまうからです。

本来、長期投資は何十年もかけて行っていくものなんですね。

長期投資で株を買っている人は、株価が暴落しても通常対処する必要がないのです(資金によりますが、割安になったかどうかを分析して買い増しするかどうかの判断は必要)。

グロース投資もしくは短期投資の場合

グロース投資とは、数か月から1年単位の上昇しそうな成長株を狙った投資方法です。

これは、海外の機関投資家がよく使う方法です。

また、短期投資とは、デイトレード、スイングトレード、ポジショントレードなどがありますが、デイトレードは、一日の中で決済を完成させるので逆ポジションに傾けばすぐにポジションを決済しているのが普通でしょう。

そして、1日から1週間くらいポジションを持つスイングトレードや1週間から1か月くらいポジションを持つポジショントレード、さらにグロース投資法は、テクニカル指標を使った対応となります。

テクニカル指標を使った対処法は、私が以前ツイートしました。

長期投資以外のトレードで暴落の際にできることは二つしかない。

1.損切り
2.玉の操作

1はリスクリワードレシオの計算
2は今後の動きごとのトレード計画

これらをエントリー前に想定しておくことが再現性のあるトレード方法と言えます

これをもう少し深堀していきましょう。

トレード計画がないなら損切りか利益確定する

暴落が来たとき、まず初めに考えなければならないのは、損切りか利益確定です。

これが一番簡単な方法ですが、損切りか利益確定を実行するには、まず暴落であると見抜かなければなりません。

しかし、暴落を見抜くのは簡単なことではありません。

簡単に見抜けるなら、空売りでエントリーしているはずですから。

暴落時に困っている人は、たいてい暴落がはじまってかなり下落してから本気で焦っているのではないでしょうか?

天井圏到達に気を付けるべき周期

暴落をいち早くキャッチするには、天井圏に近づくにつれ毎日チャートをチェックして変化に気づく必要があります。

しかし、天井圏に近づいてることを予想できなければいけません。

相場の格言では、三月またがり六十日という言葉があります。

これは、上昇は3ヵ月で一つの波動を作り、長い場合は半年続くこともありますよという意味です。

もちろん、4 ヵ 月になったり、政策によって7 ヵ 月上昇することがあるでしょう。

しかし、3ヵ月上昇した後は、気を付けてチャートを見ていく必要があります。

この格言は、エリオット波動と同時に勉強すると、より周期について理解が深まりますよ。

日足ならマイナー波やその上のインターミーディエット波あたりがこれにあたります。

テクニカル指標で判断する

より気を付けるべき周期が分かれば、第一段階として、ローソク足と値動き、移動平均線の短期線を見て判断します。

天井圏で出現した時、暴落の疑いを持たなければならないローソク足は、大陰線・長い上髭の陰線です。

特に、上昇トレンドの最後は株価が急激に上昇して大陰線や上髭陰線が出現する場合が多いので注意が必要です。

もちろん、これにはフェイクもあって、上昇の途中で出現して押し目をつけて再上昇する場合もありますので、自分のトレードスパンに合わせて利益確定するか判断する必要があります。

また、そういった分かりやすいシグナルが出ないまま、少しずつ下がっていく場合がありますが、暴落の初期には必ずボラティリティに大きな変化があるので、そこを見逃してはいけません。

株価のボラティリティを確認

ボラティリティは、値動きで判断します。

天井圏で、例えば一日で急激に下がった場合は、その会社や経済状況で何か変化が起きたり、地政学リスクが出てきた場合です。

また、出来高が低い銘柄では、大口投資家が一気に利益確定したなども考えられます。

こういうときは、初期の段階で一目散に市場から逃げ出した方がいいでしょう。

もちろん、それらのニュースなどがフェイクだった場合、株価が回復する場合もありますが、投資は資産を減らさないことが重要なので、フェイクかどうか判断できるまで待つというリスクを冒さない方がいいですよ。

株価が戻りそうだと判断できるなら、再投資すればいいだけですから。

移動平均線の短期線を確認

株価が下落していくときに、必ずまたぐのが移動平均線です。

私の経験では、移動平均線を株価が割っていくほど、そして、より長い期間の線を割るほど株価が戻らない確率と戻るのに時間がかかる確率が増えていきます。

そして、株価が割り込んだ移動平均線が短期線であるほど、下げがフェイクである確率も高くなり、株価が戻る確率も高くなります。

この特性を理解して、自分のトレード期間によって5日線を割ったら区切るのか25日線を割ったら区切るのかなどを決めておくことが対策になります。

目安として、株価が上昇した後、スイングトレードなら5日線、ポジショントレードなら13日線、グロース投資なら25日線を割ったら区切るのが一つの目安です。

ただ、トレード法には正解がないので、自分の投資システムに当てはまる方法を研究してみてください。

暴落理由を後付けでもいいので知っておく

投資で利益を出すポイントの一つに、値幅を大きくとるというのがあります。

先ほどのテクニカルでの区切りのほかに、暴落理由を調べておくといいでしょう。

例えば、どこかの国で戦争が起きたとか景気のリセッション入りが確定したような重大事件、また、会社に大きな不正があった場合などがあります。

こういった事柄の大小によって、もう一度戻るのか、それとも転換する可能性があるのか判断できる場合があります。

しかし、こういったファンダメンタルズ分析は、特に短期間では、それぞれが主観的な判断になってしまうので、トレードの10%くらいの材料とするのがいいと思います。

毎回、チャートとニュースを見比べていくと、おのずと今回は大丈夫そうだなとか、日経平均株価は大きく下がっているのに、自分がトレードしている個別銘柄は、そんなに下落しないなど多くのことに気づきがあり成長していきますよ。

計算されていないナンピンは当然NG

よく、株価が暴落すると、安いから買うとか理論値とかけ離れているから買うといった何の根拠もない方法で、ナンピンしていく人がいると聞きますが、下手すると資産を大きく減らして市場からの退場が早まる可能性があるので注意してください。

ナンピンで助かってしまうと、その癖がついて、もし大不況の入り口の暴落に遭遇したら、株価が戻ってくるまで何十年とかかる可能性があるからです。

ただし、空売りをヘッジに、上がる見込みがあるところを戦略的に分割して買っていく方法はありです。

ただ、これは相場師が行う方法で、将来の株価の流れを何パターンも想定できたうえで、建玉の操作をしながら最終的には大きな利益を出す方法です。

あなたがトレード初心者なら、まずは利益確定と損切りのルールを作り、ルール通りの場面でポジションを解消をできるように訓練するといいでしょう。

そして、あなたが脱初心者を目指しているなら、建玉の操作を使い暴落を乗り切る方法を身につけるといいですよ。

フェイクを含めた暴落からの上げやそのまま下落局面に突入しそうな場合の対処法については、noteでまとめますので更新をお待ちください。

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