
現在、私は株式投資を始めて6年目に突入して順調に資産を増やしています。しかし、株式投資を始めてから順調満帆に歩んできたわけではありません。今となっては、あーしとけばよかった、こーしとけばもっと効率よく実力をつけることができてたのに、、、と思うことがあります。
私が株式投資を始めたころは、テクニカル分析を使った一発掛けの当てもの的な売買をしていました。例えば、チャート上のシグナルが点灯したら買いを入れるといった取引方法です。
今では、馬鹿馬鹿しく思えるやり方ですが、当時はどこで上がるか下がるかを真剣に考えていました。もちろん、世の中にはそういった初心者の投資家をカモにする情報であふれていますので、そのやり方に疑いがありませんでした。また、「失敗の原因は、練習が足りず技術力が低いからだ」というセミナー講師もいました。
最初の2年は、そういった方法でやっていましたので成績がパッとしませんでした。3年ほど経ったときから、色んな書籍を読んで当てもの的な売買ではダメだと気づきました。それに気づいた後でも、しばらくは当てもの的な売買が抜けきれず、今でも油断したらその誘惑に駆られるくらい強力な暗示にかかっていたのです。ただ、一番初めに『ウォール街のランダム・ウォーカー』という本を読んでいれば、そこまで強い暗示にはかからず、すぐに良い方へ方向転換できたと後悔しています。
このように”初心者だった頃の自分に株式投資の勉強の仕方をアドバイスするなら”というコンセプトのもと記事を書いてみました。
株式投資の基本的な仕組みと用語を学ぶ
株式投資について何も知らない初心者なら、まず株式投資の基本的な仕組みと用語から学ぶべきです。なぜなら、これらを学ぶことで、株式投資のイメージがつかめるからです。イメージできれば、今より自分にとって必要なものが何か判断できるようになるんですね。
株式投資の基本的な仕組みは、誰が解説しても似たようなものなので本屋さんに行って基本書を買えばすぐに分かります。ところが、現在ではインターネット上に情報があふれていますので無料で学ぶことも可能です。私のブログでも用語の説明を交えながらお伝えしていますのでご活用いただければと思います。
これから株式投資を始めるかどうか悩んでいる人が仕組みとリスクについて簡単に理解できます。そして初心者から株で儲けるようになるまでの道筋を把握することができます。
もし、インターネットの情報を探すのが苦手で体系化された書籍でじっくりと読みたい人がいるなら、ホリエモンが表紙を飾っている『マンガでわかる最強の株入門』という本がおすすめです。理由は、漫画で分かりやすいという点、チャートを分析するテクニカル分析・企業情報を調査するファンダメンタル分析・経済や金融の話がまんべんなく解説されているからです。
読むにあたって注意点を上げるなら、稼ぐ方法を探す目的でこの本を読んではいけないことです。なぜなら、株式投資で利益を出す方法は、投資家の性格によって変わるからです。例えば、本書に書いてある投機的なやり方が合わない人にとってはマイナスに働くでしょう。だから、稼ぎ方については、「こんなやり方があるんだな」と軽く流して、株式投資の概要を知る目的で読むようにすると私のような遠回りをせずに済むと思います。
はじめに手法を学ぶときは1つのやり方に固執しない
先ほど、チラッとお話ししましたが、投資の成功方法は投資家の性格によって変わるので千差万別です。私も本当の意味でこれに気づくまで、ずいぶん遠回りしたものです。人間、どうしても知らない分野の勉強を始めると、一番初めに習ったものが潜在意識で正しいと思い込んでしまうんですね。しかも、それが理論的で整合性があるように見えるものなら尚更正しいと思ってしまいます。
だから、利益を出す具体的な方法を学ぶときは、はじめに色々なやり方に触れておけばよかったなあと後悔しています。もちろん、一度決めたやり方をコロコロ変えるのはいけません。一番初めに色々な手法に触れて、どのやり方なら自分の性格にあってそうか見極めるのです。
例えば、時間がかかってもいいからリスクを極めて小さくしたい人とリスクをとっても早く利益を出したいと考えている人とではやり方が大きく変わってきます。私は、どちらかというと時間がかかってもいいからリスクを極めて小さくしたい性格だったのに、リスクをとって早く稼ごうとする方法から学んだのが遠回りになってしまいました。はじめは、株式投資はその方法が王道だと思っていたからです。無知とは本当に恐ろしいものです。
株の投資スタイルについては、下記の記事で解説しています。本を買わなくても、なんとなく自分にはこういうのが合いそうだなっていうのがあれば、そのやり方から勉強し始めるといいと思います。
基本的な株式投資の投資スタイル4種類とその中から自分に合う投資方法の選定の仕方をまとめました。
注意すべき書籍
私が投資書籍を何百冊と読んで思ったのが、役に立たないものではなく有害なものが混ざっているということ。私は、自分で言うのもなんですが投資について熟知しているので有害な本を読んでも、「こういう商売をして稼いでいるんだな」とか「大衆向けに上手に売り出してるな」と思うだけで自分のやり方に影響を及ぼすことはありません。、、、と言いたいところですが、それでも少し影響を受けることがあるので、お金を生み出すための本や情報というものは、それだけパワーがあるものです。
投資書籍を選ぶとき注意した方がいいと思う点は、射幸心を煽るようなタイトルがついている本です。もちろん、すべての本がそうとは言いませんが、もし、本当に再現性のある方法で利益を上げ続けて本を出すようになった投資家なら、”1年で1億円稼いだ方法”のように労せず利益が得られたみたいなタイトルを嫌うはずだからです。また、短い期間で大きな利益を上げる方法というのはそれだけリスクをとる方法ということも忘れてはなりません。
投資は、誰でも簡単に稼げるようになるものではありません。投資成績は、実力と地合い(マーケットの状態)の良い悪いによって変わってくるものです。
もちろん、売れる本を出さなければ出版社の売上げが上がらないわけですから、少し派手なタイトルを許可する人もいるでしょう。だから、射幸心を煽るタイトルの本は、気を付けながら目次を確認してから購入するといいですよ。また、レビューを見るという方法もありますが、本当に良い本でも読み手のレベルが低ければ、しっかりと評価されません。一方、良さそうな本でもレビューを見ると具体的なことが書いてないといった事実を確認することで避けることもできます。だから、レビューは客観的に見るようにして鵜呑みにせず、上手に付き合うようにしています。
実際にチャートや決算短信を読み込む
カフェなんかでコーヒーを飲みながら、投資書籍を読み込み、新しいやり方を学ぶのはワクワクして楽しいものです。しかし、投資書籍を読む目的は、読書を楽しむことではありません。もちろん、楽しみながら読むことは問題なくて、私もそうしています。
重要なのは、本の内容をアウトプットすること。学んだことを生かすため、チャートや決算短信を読み込み、何度も確認することが大事です。もちろん、これは実際に投資しているわけではないので勉強の一部です。しかも、投資の実力が伸びるための一番大事なことだと思います。
昔の私は、ここが少し甘かったように思っていて、今みたいにしっかりと確認したり検証していれば、もう少し早く実力がついていたんじゃないかなと思います。
実際にチャートや決算短信を何度も読み込むことで、本には書いてなかったけど、たぶん著者はこういう風に考えているんじゃないかなとか、あのことはこういうことだったのか、、、勘違いして理解していた、、、なんてこともよくあります。また、本のやり方を何度も確認することで全く新しいことに気づくことも多々ありました。
株式投資の勉強はシンプルに!
この記事の内容をまとめると、①株式投資の概要を知り、②具体的なやり方を学び、③学んだことを確認することの3つだけでとてもシンプルです。投資というと、もう少し何か秘密めいたやり方があると思っていた人がいたかもしれませんが、こういった単純なことを繰り返すことがとても大事だと今だからこそ言えます。