株式投資の手法

この記事は、下記の悩みを持つ人に向けて書きました。

  • 株式投資の手法を探している人
  • 今の投資方法に疑問を持ってる人
  • 収益がトータルでプラスにならない人

世の中には、株式投資で成功しやすい手法と失敗しやすい手法があります。

残念ながら、多くの個人投資家は失敗しやすい手法を選んでいます。

なぜなら、失敗しやすい方法は理論的で直感で理解しやすいからです。


株式市場に理論は通用しません。

直接、利益をもたらす値動きは、市場参加者が作ります。

市場参加者は、経済学者や評論家ではないので理論的に動きません。

本人が理論的だと思っても、傍から見ると理論的でないことも多々あります。さらに、相反した理論もたくさんあるでしょう。

それらを合わせると理論だけでは説明できない動きになるのです。

このことを前提に、本文を読み進めていただくと理解が深まります。

成功する投資手法の選び方

株式投資で成功する方法は、正しいやり方を継続して行うことです。

成功するには、自分が心から納得した手法を選ばなければなりません。

なぜなら、色んなやり方に目が行って同じ手法を継続できないからです。

例えば、Twitterで億トレーダーの収益結果を見た時やYouTubeで権威性の高い人が次々と予言を当てたとき。

あなたが株式投資で上手くいっていなければ、彼らのやり方に目が向くでしょう。自分が決めた手法を身につけようと頑張っていても、他のやり方に目が向くと成功が遠のくのです。


多くの人は、株式投資に対して理屈っぽく理論編重になります。

株式投資は、理論より実践が重視される技術ものなので、理論編重では上手くいきません。

心から納得する手法を見つけるには、この誤った考え方を正す必要があります。誤った考え方を正せば、おのずと正しいやり方が理解できます。

そうすれば、他人の情報に振り回されなくなるんですね。

もし、あなたが「株式投資は理論が最重要だ」と考えているなら、9割の負け組投資家と同じ考え方をしています。

その考え方を正すには、下記の記事が役立ちますので、そちらをご参考ください。

3つの失敗しやすい手法

株式投資で失敗しやすい手法は、3つあります。

  • 当てもの投資
  • 一発必中の当てもの的売買
  • スキャルピング・デイトレード

聞きなれない言葉もあると思いますので、順番に解説していきますね。

1.当てもの投資

株価は、将来の期待と不安を先取りして動きます。

なぜなら、マーケットの参加者が人より先に得しようと考えるからです。

人より先に得するには、人より早く行動する必要があります。

例えば、すでに周知された好業績な企業より、これから伸びそうな企業に投資します。また、リスクを感じたら、人より早くマーケットから逃げようとします。

だから、株価は将来の期待と不安を先取りして動くのです。


株価を先取りするため、多くの大衆投資家が、業績を予測したりテーマ株を物色して、上がる銘柄を当てようとします。

このやり方は、みんなに平等に与えられた情報の中から判断するので優位性がありません。

当てもの投資の本質は、どの銘柄にどのくらいの投資家が期待しているか予測することです。

株価が上がるのを予測するために必要な情報は下記の4つです。

  1. 同じ銘柄を検討している投資家の心うち
  2. 検討している投資家の数と資産
  3. 未来でも上げ要素がでてくるか?
  4. 現在でている情報は株価にどのくらい織り込まれているか?

これらの情報は、神様でない限り誰にも分かりません。

だから、当てもの投資は上手くいかないのです。


大衆投資家は、難しいデータや指標を使って、当てもの投資にいそしんでいます。

あなたが株式投資で成功を求めているなら、当てもの投資家になってはいけません。

2.一発必中の当てもの的売買

一発必中の当てもの的売買とは、1回の取引で上がるか下がるか当てる投資法のこと。

当てもの投資と比べると、チャートを研究している分、直接的な売買になるため”当てもの的”売買と言います。

一般の投資書籍を読むと、あたかもエントリーポイントに優位性があるようなことが書かれています。しかし、チャートのどの時点を切り取っても上がるか下がるかは1/2。

これは、ランダムウォーク理論で証明されています。

確率1/2を超えられないなら、エントリーにおいて他の投資家より優位に立てません。

だから、昔から一発必中は必敗の法と言われているのです。


世間では、高額塾の講師たちが、テクニカル分析を駆使した一発必中のトレード方法を教えています。

彼らの教えはこうです。

  • 過去のチャートを分析する
  • 同じような値動きでエントリーする
  • ストップラインに達したら損切りする
  • 思惑通りに動けばできるだけ伸ばす
  • メンタルを鍛える

これは以下の理由から上手くいきません。

  • 過去と同じ値動きをしないから一発エントリーは不利
  • 過去と似た動きをするなら一発エントリーは不利で分割が有利
  • 未来を予測するストップラインに根拠はない
  • 利を伸ばす技法が示されていないので運まかせ
  • 上手くいかないのならメンタルを鍛えても意味がない

これだけの理由があるのに、なぜ高額投資塾は活況なのでしょうか?

なぜなら、一発必中の当てもの的売買は、理論的に説明しやすいからです。

すでに出来上がったチャートを後付けで理論的に解説することは簡単です。理論的に解説すれば、一般投資家たちから賛同されて儲かるんですね。

一度、当てもの的売買を知った投資家は、血眼で努力しますが上手くいきません。

なぜなら、一発必中のエントリーに優位性がないので技術の上達がないからです。


一発必中で成功したギャンブラーはいます。

しかし、0.1%に満たないほんの一握りということを忘れてはいけません。

富が偏在するということは、彼らにお金を支払った敗者が大量にいることを意味するからです。

3.スキャルピング・デイトレード

スキャルピングとは、数分単位でエントリーと決済を繰り返す短期売買のことを言います。

デイトレードは、その日のうちにエントリーと決済を終了する取引を言います。

どちらも、その日のうちに決済しますが、スキャルピングの方が時間が短い取引になります。


スキャルピングやデイトレードは以下の特徴があるのでおすすめしません。

  • 値動きが安定しない
  • 1日の変動幅が限られている
  • 持ち越すと大きな変動リスクを追う
  • 瞬間的に的確な判断が必要

値動きが安定しない

数分単位の値動きは、安定しない特徴があります。

なぜなら、参加する投資家の数が相対的に少ないからです。

大きな資金が動くと、株価が想定外の方向へ大きく動くリスクが高くなります。

大量の資金を持っているビッグプレイヤーがこの特徴を利用すれば、短期的に価格を動かすことが可能です。

実際、大手の投資機関は、個人投資家の行動を分析して有利に価格を動かすと言われています。

1日の変動幅が限られている

株式市場は、1日5時間しか開いていません。

5時間で動く値幅は限られていて、利を伸ばすことが難しい特徴があります。

翌日に持ち越すと大きな変動リスクを追う

株はFXと違い市場が開いている時間が短いので、経済や金融で大きな事件が起きても、次の日まで待つ必要があります。

そうすると、市場が開いたと同時に注文が集まって大きな変動をすることがあります。

つまり、次の日に持ち越すと大きな変動リスクを負うことになるのです。

1日の変動幅でリスクをとっているので、損切りできなければ、想定以上のリスクを追うことになります。

瞬間的に的確な判断が必要

スキャルピングやデイトレードは、株価が動いている状態で取引します。

そのため、短時間で的確な判断をしなければなりません。

そうすると、判断ミスや感情的なエントリーが増えて失敗します。


スキャルピングで稼いでいる人もいますが、徹底的に訓練されたほんの一握りの人です。

最低でもスイングトレードで成功する技術がなければ通用しません。

投資期間が短いので成功すれば短期で大きく資産を増やすことができます。しかし、失敗すれば短期で大きく資産を減らします。

だから、スキャルピングやデイトレードはおすすめしません。

普通の人が成功しやすい手法

株式投資で成功しやすいのは、以下の3つの要件が組み込まれてる手法です。

  1. 値動きの分析
  2. 分割売買
  3. 建玉の操作

これは、長期投資でも同じことが言えます。特に、日本株は時価発行なので長期の片張りは不利です。

企業分析だけでなく、上の3つのやり方を取り入れると成績が見違えるようになります。

例えば、適切な位置で反対玉のヘッジやコストダウンのツナギを入れることです。

株価は、上がったり下がったりするのだから、反対玉の使い方を学ぶのは当然です。

それでは、3つのやり方を見ていきましょう。

1.値動きの分析

値動きを研究することは、直接売買に役立ちます。

なぜなら、企業業績への期待・材料・起きた出来事は、すべて値動きに反映されるからです。

値動きの分析で重要なのは、一般的な特徴と個別銘柄特有の癖を知ることです。

一般的特徴とは、多くの銘柄に当てはまる値動きの特徴です。

これは、一般的な投資書籍に書かれていること。

一方、銘柄が違うと値動きに癖が出てきます。

例えば、Wトップの右側が少し高値を更新してから天井を打ったり、押しに横の調整が多いなどです。

これを個別銘柄特有の癖と呼びます。

個別銘柄には、特有の癖があるので専門の銘柄を取引した方が有利と言えるんですね。

2.分割売買

株価が上がるか下がるかは、1/2です。だから、ポジションを調整しながらの分割売買が有利になります。

分割売買には、酒田新値のように85%以上の確率で押しを捉える技術もあります。

1回の売買では、1/2を超えられないけど、分割することで超えることができるのです。

ただし、やり方を知っただけではできません。正しい知識と練習方法によって身に付けた技術が必要です。

技術なしで利益を生む方法なんて、どこの世界にもあるわけないですよね。

3.建玉の操作

値動きを完全に予測することはできません。

上がるか下がるか1/2ということは、どちらにも動く可能性があるからです。さらに、小刻みに上下する横ばいの動きも考慮する必要があります。

よって、少なくとも上下横の3つのシナリオを立てる必要があるのです。


厄介なことに、値動きは素直に動いてくれません。

例えば、上に行くと見せかけて下げたり、下げると見せかけて上がる動きを見せます。

だから、エントリーしたポジションをそのまま放置するのは不利です。

値動きに合わせて、ポジションを自在に変化させる建玉の操作が必要なんですね。

3つやり方が入った手法

値動きの分析、分割売買、建玉の操作の3つが揃った手法にうねり取りがあります。

うねり取りは、昔から大相場師の間で使われていた相場技法です。

取引する銘柄を固定して、銘柄特有の波動とリズムを読み、分割で建玉します。

1回の売買では、確率1/2なので技術介入の余地がありません。

うねり取りは、ポジションの増減、分割エントリーを用いることで技術介入することができます。

技術介入できるということは、訓練と経験を積むことで上手になれるということです。

だから、取引期間が短期・長期にかかわらず、成功しやすい手法です。

うねり取りの具体的なやり方は、noteで解説していますので、ご参考いただければと思います。