スイングトレードの利益確定

この記事は、株式投資のスイングトレードで、どこで利確すればいいのか分からない人向けに書きました。

内容を元に日々のチャート分析をすることで、利益確定のやり方が上手くなるように設計してあります。

先に結論を言うと、下がると思った位置で利益確定すればいいだけです。

それができたら苦労しないと思われるかもしれませんが、そもそもどうやってエントリーしているのでしょうか?

スイングトレードのエントリーポイントは、テクニカル指標を使って判断していると思います。

よって、下がると思う位置も同じようにテクニカル指標で判別するのです。

具体的にはスイングトレードでの利食いポイントの判断材料になる下記の4つの情報について詳しく解説していきますね。

  1. エントリー前に目標株価の見当をつけておく
  2. 実際にその位置にきたら欲張らずに利益確定する
  3. その位置に来る前に反落のシグナルがでたら利益確定する
  4. パーセンテージでは判断しない(中期投資以上なら別)

記事の内容は、実際に私が行っているスイングトレードを材料に書きました。

世の中には、〇億円稼いでいるとか、何十年株式投資歴があるなど謳っている人もいますが、なぜか多くの人がトレードした日と収支を公開していません。

それは怪しいと思うので、私は実際に収支報告もしていています。

実績公開

【証拠画像】2018年12月までの株式投資の実績(現在2019年8月まで公開)

実際に株式相場にお金を投じて戦っていますので、それに基づいたリアルな内容を提供できると思います。

目標株価の見当をエントリー前につけておく

「目標株価が分かったら誰も苦労しない・・・」そう思われるかもしれませんが、それなりの実践的な投資本には目標株価について言及された情報が掲載されています。

そもそも目標株価が分からないということは、上昇余地が分からないので、リスクリワードレシオが把握できず、有利な位置でトレードし続けることができないのですね。

そして、目標株価の見当方法は、株価がチャートのどの位置になるかで変わってきます。

上昇トレンドなのか、もみ合いなのか、はたまた下落トレンドの反発を狙った買いなのか?

数日間で利益をとるスイングトレードならどこを狙っても利益を上げる可能性が秘めていますね。

よく、基本書を読んだだけで実際にトレードをしたことがないのか、評論することがお仕事でほとんど株式投資にお金を費やしたことがない人は、思考停止で〇%で利益確定しろという情報を垂れ流しますが、スイングトレードにおいては非常に危険な情報となります。

なぜなら、トレードする場所や狙いによって上昇余地というものが変わってくるからです。

もちろん、中長期的にゆったりと株価が上がるのを待つのなら何%でそろそろ利益確定しておこうかという話も通じますが、数日で勝負を決するスイングトレードではそうもいきませんね。

もし、これを語るなら、上昇トレンドのこの位置なら〇%、下落トレンドでのこの反発なら〇%、もみ合いのこのパターンとあのパターンなら〇%などと提示すべきです。

よって私は、スイングトレードをする場合は、〇%上がったら利確などという考えを持ちません。

これで4番のパーセンテージでは判断しない(中期投資以上なら別)という理由も分かったと思います。

そして、目標株価に到達したならば、自分の読みが当たっていたのだから利確すべきです。

逆に考えれば、その位置に到達すると反落する可能性があるとあなたは見ているわけですからね。

これで2番の実際にその位置にきたら欲張らずに利益確定する理由も説明できたと思います。

具体的な目標株価の設定の仕方

基本的に、目標株価の具体的な根拠があるのはもみ合いのみで、上昇・下落トレンドの目標株価は、具体的な根拠よりもテクニカル的な根拠の方が大きいです。

下落後のもみ合い

株価下落後のもみ合い相場では、その名の通り株価が上がったり下がったりします。

その理由は、ある程度売り物が整理されて、一旦は売る人がほとんどいなくなったからと考えられます。

そして、少し上昇すると下がる理由は、下落トレンドが続いたせいで含み損を抱えていた人が上がったところで利益確定をしてくるからです。

つまり、下落後のもみ合いは、損切りできなかったであろう人たちとそろそろ割安ではないかと考える人たちの攻防戦で成り立っていると考えてよいでしょう。

もみ合いの目標株価の解説

上昇トレンドや下落トレンド中

先ほどお話ししたように、上昇と下落トレンドの目標株価の設定は、テクニカル的な理由から判別するしかありません。

理由としては、相場に参加している全員の過熱感と悲壮感の数値と位置を推し量ることが不可能だからです。

マーケットに頭と尻尾はくれてやれという相場の格言がありますが、まさにその考えが当てはまる場面でもあります。

利確の話に置き換えれば、ほどほどとれたところでやめておけということですね。

そのほどほどの具体的な目標株価の設定の仕方は、トレンドラインと同時に使うチャネルラインの天井と移動平均線からの乖離率を考えます。

特徴として、トレンドラインとチャネルラインは具体的、移動平均線からの乖離率は抽象的な考え方になります。

移動平均線の乖離率は、抽象的なのでいつもと比べて株価が5日線から大きく離れているなってところで利確します。

しかし、上昇トレンド中は、いつもと比べて乖離する現象が多々出現するので、どちらかというともみ合い相場の方が使いやすいですね。

ここでは、トレンドラインとチャネルラインを用いた利確の方法を解説しましょう。

上昇トレンドの利確ポイント

上昇トレンドの時のトレンドラインを用いた利確の方法が上のチャートです。

簡単に解説すると利確のポイントは、チャネルラインに触れたところです。

これでは、せっかくの上昇トレンドが全部とれないじゃないか?と思われるかもしれませんね。

中長期投資なら、もうちょっと長く利益をとれますが、スイングトレードならこのくらいの利幅を数多くとっていければ御の字だと思います。

そして、下落トレンドはこの逆に考えればOKです。

その位置に来る前に反落のシグナルがでたら利益確定する

これはどうでしょう?もしあなたが、一旦株価が下がると分かっているのなら利益確定すればいいだけという簡単な理論です。

意固地になって目標株価に到達していないから利確しないと考える必要はありません。

目標株価は、あくまで予測であり外れることもあるのです。

また、チャート分析で見落としているポイントがあるかもしれないのでもう一度確認するきっかけにしてもいいでしょう(実践的にこういう場合が多い)。

したがって、反落のシグナルは、エントリーポイントと同様に研究する必要があります。

具体的な反落シグナル

私が早めの利確をするときは、以下のシグナルを参考にしています。

  • ローソク足
  • 移動平均線
  • 株価の動きの性質を利用
  • もみ合いでは相場の過熱具合も判断材料に

ローソク足

ローソク足は、信頼できる場面とできない場面があるのですが1本で出現した場合に気をつけている形は以下の4つです。

  • 上髭陰線
  • 下髭陽線
  • 大陽線
  • 大陰線

そして、酒田五法に伝わるローソク足の組み合わせによる天井と底の足型にも気を使っています。

例えば以下のような形があります。

  • 明け(宵)の明星
  • 捨て子底
  • はらみ線
  • 抱き線

これらを十分に勉強するとトレードの利確ポイントに活かすことができますよ。

移動平均線

移動平均線で利益確定としてよく語られるのが買いならデッドクロスですが、スイングトレードの場合は、そこまで株を持つことはありません。

実際、短期線である5日移動平均線を割り込んだ時点で利確することが多いですね。

株価の動きの性質を利用

株価の動きは基本的に、上昇→ボックス→下落→ボックス→上昇と繰り返しています。

(上昇⇒下落、下落⇒上昇パターンもあるが転換時には逆行シグナルが発生するのでここでは問題にしません)

つまり、買っていた株が小刻みに上下動を繰り返す雰囲気になったら一旦利確します(あえて雰囲気にと書いたのはボックスになったと判断できた時は大きく下落している場合があるからです)。

もみ合いでは相場の過熱具合も判断材料に

過熱感で一時的に株価が上昇したチャート

本来、テクニカルでは上昇すべき材料が見当たらないようなもみ合い相場で窓を開けて大きく上昇する場合があるのですが、ファンダメンタルで何かあったのかなどと考えず、棚から牡丹餅と思って一旦利確します。

往々にして次の日から株価が元の位置に戻ることが多いからです。

それ以上の動きは読めないので、リスクをとる必要はありませんね。

注意点として、アイランドリバーサルと勘違いしないことです。

私がお話しているのは、アイランドリバーサルと比べ物にならないほど大きな上昇があった場合のお話しですからね。

以上でスイングトレードの利益確定の解説を終わります。