株のスイングトレードでローソク足の使い方を解説した記事

この記事は、下記の悩みを持つ株のトレーダーに向けて書きました。

  • スイングトレードでローソク足をどのように見たり使うのか教えてほしい
  • 流布本やWEB記事では、ただ形が載ってるだけで実践で使えないので悩んでいる
  • 実際のトレードルールを教えてほしい

記事を読むことでローソク足の本質的な見方と実践での活かし方が理解できて、私のやり方ですがローソク足を使ったトレードルールも分かります。

記事内のトレードルールを採用しないにしても、内容を理解することで、ローソク足の分析能力が上がると思います。

あなたのトレーディング向上の一助になればうれしく思います。

ローソク足を実践で活かすために

多くの人は、チャートから型を探そうとして、中々上手くいかないのではないでしょうか?

ローソク足の型は、転換前後の例を表したものでありガイダンスにすぎません。

よく、実践ではあまりきれいな型はでにくいですが~と解説されますが当たり前のことです。

なぜなら、分かりやすくきれいにしたものが型だからです。

まず1つ目に、ローソク足の型が意味することを理解して、少々崩れていても見抜けるようにする必要があります。

2つ目として、型が転換を表すものであるということは、仕掛けと手仕舞いに有効であるということになります。

このローソク足を使った仕掛けから手仕舞いの優位性がある位置は、仕掛けから手仕舞いの距離が長い可能性が高い箇所です。

例えば、上昇トレンドなら上げ、下降トレンドなら下げが長く続く可能性がありますね。

このように、ローソク足の型だけを探していても環境が悪ければ、トレードとして上手くいないのです。

ローソク足をトレードに活かすには、①型の本質を理解すること②優位性の高い環境を選ぶことなんですね。

ローソク足の動きは最小の波動を示してるだけ

ローソク足は、例えば日足なら1本で日中の動きを端的に表したものになります。

チャートの中では、一番小さな波ということになります。

ここで勘違いしてはいけないのが、一番小さな波とはいえ、数日続く可能性があります。

ローソク足で言えば、大体3~5本程度で一つのトレンドになることが多いです。

これは、ローソク足の型が3~5本程度でセットになっている理由でもあります。

大体3~5本程度で一つのトレンドのセットが3回繰り返されると、チャートの小波動のトレンドが1回終わるイメージの大きさです。

これらは、酒田罫線法、三段論法、エリオット波動でも似たような解説をされていて本質は同じだと思います。

日足のローソク足チャートをラインチャートに直してみよう

ローソク足が最小の波動を示しているだけということを理解するには、例えば、日足のローソク足の高値安値を含めたラインチャートに直してみると分かりやすいです。

(通常の終値だけのラインチャートではローソク足を理解できないので意味がありません)

ローソク足チャートを高値安値を考慮したラインチャートに直した図


上図の赤丸部分を見ると、ローソク足の型を知らない人でも明らかなもみ合いになったことが分かりますね。

株の値動きは、上昇⇒もみ合い⇒上昇or下降の繰り返しなので、赤丸の位置で何かが起きることが理解できると思います。

また、青丸の位置では、今まで細かな上げ下げをしながら下げてきたのが、明らかに違う上げ方をしていますね。

この上げ方は、赤丸の中以来の上げ方です。

ひょっとしたら浅い下げで終わって再転換するかも、、、と思うわけですが、ローソク足の青丸を見てみると、大陽線の前日・前々日は十字線やコマになっているわけです。

ローソク足の型を知っていれば、なんとなく転換の型に似てるような、、となるわけですね。

そして、自分で分析するときは、その後のチャートの上昇を見て、転換の雰囲気をインプットしてくわけです。

実際に利益を得るためにはチャート環境が大事

先ほどの日足の例では、エントリーしても値幅は限られています。

それどころか少し逆行しただけで損切りや利益確定しなければなりません。

それを防ぐには上位足を使うのです。

例えば、日足メインなら週足、日中足メインなら日足がメイン足と上位足との関係になります。

日足でトレードするとき、週足の転換を狙うことで同じ動きでも大きな値幅がとれるというわけですね。

こう考えると、結局ローソク足を読むのも値動きを読むのも同じということが分かります。

投資ルール

2日から1週間程度のスイングトレードは日中足と日足を利用し、損切り含めて2日から3ヵ月程度のスイングトレード(ポジショントレード)は日足と週足を利用します。

両方とも時間軸が違うだけで、やり方は同じなので自分の好みや性格に合わせて選択するといいでしょう。

仕掛け

仕掛けは、上位足トレンドに逆行した後の転換を狙います。

ローソク足を使った投資ルールの仕掛けを週足で解説
(クリックで拡大)

例えば、上のチャートの赤丸の位置のように上昇トレンドを確認できたなら日足を確認します。

ローソク足を使った投資ルールの仕掛けを日足で解説
(クリックで拡大)

赤丸部分は、週足の赤丸と同じ位置です。

週足で上昇トレンドが確認できているので、日足で転換を探ります。

エントリーポイントは、2つありますが、ローソク足の明けの明星に近い形が分かってから仕掛けるのが候補2です。

また、タートルスーププラスワンシステムを知っている人は、候補2で自信を持ってエントリーすることができると思います。

このとき、出来高も増加していれば、さらに信頼性が高まります。

候補1は、恐らくローソク足だけで判断するのは難しいでしょう。

こちらは、タートルスープシステムで日中に指値エントリーして、上ひげあたりで売買が成立したら成功です。

タートルスープシステムを知らない人は、前回の記事「タートルスープとタートルスーププラスワンを考察【株式投資】」をご参考いただければと思います。

損切り

損切りは、直前の高値安値の1円か2円離れた位置に置きます。

ローソク足を使った投資システムの損切り位置を解説したチャート
(クリックで拡大)

この根拠はダウ理論によるもので、仕掛けた後、直前の高値安値を超えたり割ったりするということは、まだ転換してないことを意味するので、一旦撤退します。

撤退した後は、他の銘柄に行くのではなく、上位足のトレンドが崩れない間は、再投資の機会をうかがいます。

ダウ理論はトレード力を一段アップさせてくれる重要な理論です。

まだ、勉強していないって方は、下記の動画を視聴していただけると分かりますよ(チャンネル登録していただければ励みになります)。

手仕舞い

上位足でローソク足転換の型が出るか、メイン足でダウ理論の転換があった時点で手仕舞います。

ローソク足を使った投資システムの手仕舞いの位置を解説したチャート

上位のローソク足をラインチャートに直さなくてもメインの足の値動きから転換確認することで手仕舞いができるわけですね。

スイングトレードなので、この後上げても問題ありません。

この後、上位足の上昇トレンドが続くようなら再投資の機会をうかがい観察を続けます。

ローソク足を使っても上手くいかない原因と対策

ローソク足の源流は、江戸時代に考案された酒田罫線法です。

酒田罫線法は、値動きを見ながらポジションをコントロールして利益を積み増す建玉法を重視した手法です。

ローソク足の型は、建玉法を活かすものであり一発必中のトレードを推奨するものではありません。

私も以前は、一発買いのトレードをしていましたが不可解な相場の動きにイライラしてメンタルを崩すことも多々ありました。

ところが酒田罫線法の建玉法を意識することで、損は少なく利益を大きく狙える位置でポジションを持つことができるようになり、トレード成績も安定してきました。

酒田罫線法については、現代のトレーダーでも分かりやすく下記のnoteでまとめておきましたのでご参考いただければと思います。