
この記事は、下記の人へ向けた内容となっています。
- 上昇初期で利益を上げられるようにしたい
- もみ合いから上昇トレンドへの変化に気づけるようにしたい
- グランビルの法則の買い場②を極めたい
世の中には、グランビルの法則が使えないとおっしゃる人もいますが(特に買い2番の位置)、私個人は利益を上げることだけでなく上昇トレンドへの移行を初期段階で見極めるためにも使えると思っていて、ポイントを押さえて深く分析していけば利益が取れる場面であると思っています。
記事を読むことで、グランビルの法則の買い場②についての実践的なヒントをたくさん得ることができると思います。
私は、実際に何度もグランビルの法則の買い2番でエントリーして利益を上げているので、分析方法について濃い内容をお話しできると思います。
前提条件として、私は、スイングトレードをしているので、通常解説されているグランビルの法則をもうちょっと大きい範囲で考えています。
通常、株価と何らかの移動平均線で解説されていることが多いのですが、株価だと変動が大きくエントリーした後、数日で転換する場面も少なくありません。
そこで、終値を滑らかな曲線で表した5日移動平均線と中期の移動平均線である25日移動平均線で売買の需給関係の位置を見極めて、グランビルの法則のポイントを攻めていくことで精度を上げています。
グランビルの法則買い2の攻略

グランビルの法則で解説されている買い場である2番の位置は、上昇トレンドへの転換確認と株価の下げ止まりの2つを押さえてエントリーする必要があることから、4つのポイントの中で難易度は中といったところです。
エントリーのコツ
グランビルの法則は、移動平均線を使った需給バランスを念頭に取引するので、きれいに動いているところを狙う必要があります。
需給通りに動いていて(買い2番は下げトレンドの売り物がなくなって買いが優位なところ短期的な売りがでたところ)、多くの人が認識できる箇所というわけですね。
具体的に言うと、もみ合い局面から上昇局面後の押しを狙うのが買い2番の位置です。
つまり、もみ合い局面であったことと上昇へ移行したことを認識しなければならないというわけですね。
もみ合い局面を認識する方法
グランビルの法則の2番の位置に入る前のもみ合いは、位置的に下落後のレンジであり、天井圏でのレンジやそれ以外の方向感のない場所でのレンジではありません(株式の需給関係がハッキリしているところ)。
下のチャートで、茶色の丸部分が下落トレンド後のもみ合い相場と認識できるでしょうか?

下落トレンドでは、下値が切り下がっていくのですが、もみ合い相場では、下値と上値が大体揃って横に動きます(誤差があるので神経質にならない)。
グランビルの法則の買いのエントリーポイント2番が来そうな位置では、もみ合い相場が出来上がっているはずなので、もみ合いが確認できるかどうか判断します。
なぜなら、もみ合いから上昇へのトレンド転換へ見極める方法は、もみ合いがなければ成立しないからです。
※逆に考えれば、もみ合いを経由せずとも上昇トレンドが予想できる箇所であれば買い場②狙いに優位性がでる。
上昇トレンドへ移行した可能性を模索する方法

上昇トレンドが予想できれば1回目の押しをグランビルの法則2番とみてエントリーの予測を立てることが可能。
底を判断するには、もみ合いだけでなく、W底、三尊底も同時に確認すると判断の幅が広がります。
W底や三尊底の形で下値が固まったように見せた後、上昇トレンドへ移行する際には、出来高を伴った大陽線やギャップアップが出現しやすいので、そこでエントリーすることで、押しをつけず買い場③まで行ってしまうパターンでも取りこぼしづらくなります。

上のチャートは、W底からしっかりとした調整をせず、微調整でそのまま上昇したパターンです。
グランビルの法則の買い場②だけを想定していると、いつの間にかかなり上昇した後だったってことになりかねません。
買い場②の応用(分析例)
ここでは、私が分析したグランビルの法則の買い場②のポイントを解説していきますので、エントリーポイント探しや自分の分析のヒントにしてみてください。
200日移動平均線を利用した方法

私は、江戸時代から伝わる相場のアノマリーで3ヵ月周期を重要視しています(その他、時期的なアノマリーも考慮していますが、また違う機会で)。
すなわち中期~長期トレンドは、3ヵ月or6ヵ月の波動で動くことが多いという特性の利用です。
6ヵ月上昇のトレンドが200MAをまたぐとき、上のチャートの紫線の動きをする場合がちょくちょくあります(3ヵ月で終了してしまう場合は、紫の点線のような形で下落トレンドを形成する場合がある)。
200MAと株価がぶつかるAの位置で底を固めた場合、上昇していくと見ることができるのです。
そして実際に25MAを越えたら、再上昇する可能性がかなり高くなってきます。
つまり、もみ合いを確認しなくても、今の上昇が上昇トレンド入りしたのではないかと予想できるのです。
そこまでで、まだエントリーしていなければ、監視銘柄に追加して、グランビルの法則の買い場②になるのを待ちます。
予想通り、株価が止まりそうになったり再上昇したのであればエントリーしますが、エントリー後、Bの位置までだらだらと動いて上昇しそうにもなかったらいったん損切りして区切ることをエントリー前に決めておきます。
上昇した結果、2番でエントリーしていたパターン
グランビルの法則の買い場②は、買い場を意識せず他のポイントを利用することでエントリーした結果、上昇した後に買い場②であったことを確認できるパターンもあります。

上のチャートは、左側あたりで激しい下落トレンドが終了して、なんとなくもみ合いのような動きになってることを確認します。
その後下落してきて、もみ合いの底を割り込むのですが、大きく見ると誤差くらいのあたりで底値をしっかりと固めた後、ゴールデンクロスで上げてきました。
その後、前の安値まで下がらず底を固めてきて再び上昇し始めてきたので、前の底値を損切りラインとして、順張りでエントリーします(前のゴールデンクロスあたりで大陽線がでていますが、出来高を伴っていれば近いうちに上昇に転じるかもしれないということも頭に入れておく)。
このエントリーは、グランビルの法則の買い場②を意識したわけではないですが、結果、そのポイントだったと分かります。
そうすると、次の押し目(一番簡単なエントリーポイントであるグランビルの法則の買い場③)で、さらに難易度を下げてエントリーできるのですね。
上昇初期であることを確認しなければ失敗する例
初心者やグランビルの法則が使えないと豪語している人に限って、形だけでエントリーを考えて失敗する傾向にあります。
グランビルの法則の買い場②は、上昇初期を捉えるのであって、上昇を予想or確認できなければ優位性が下がります。

上のチャートは、もみ合い相場ですが、ある程度、ボラティリティがあります。
結果、一定の株価を行ったり来たりしていきながら、最後は、下値を割り込んで下落する場面となっています。
この場面では、もみ合いの高値を上抜いて上昇した後、押し目をつけている場面はありません。
つまり、ボラティリティがある上昇でも上昇トレンド入りした根拠がないので、レンジ相場での戦い方をしなければなりません。
すなわち、前の下値あたりで反発しそうなところを買って、前の高値かローソク足の並びが弱かったら早めに利益確定をする必要があり、長期間持つのはNGの短期決戦が有利です。
付け加えると、200MAを利用したグランビルの法則の買い場②でお話しした動きの逆パターンになる可能性がある場面なので、特に注意する必要がある場面なのです。
